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【 ≪異邦の騎士≫のネタバレを含みます 】

‖ 上記注意書きに危険を感じられた方はこちらからお戻り下さい ‖

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友情系 005-1 / TYPE-S

優婉孤独の少女
ゆうえんこどくのしょうじょ





            あと
  退屈な講義が終わった後。大学の教室内でぼんやりと頬杖を突いていたら、突然背後か

 ら声をかけられた。
    
  ともゆき
 「なぁなぁ智行! お前今日はアルバイト休みだって言ってたよな? 俺達これから人数
           
 
 集めて女の子達と呑みに行くんだけど……お前も一緒に来ないか?」

 「――――…」

  ふっ、と短く嘆息が洩れる。

  ――下らない

  興味がないと言いたげに曖昧な沈黙を続けていると、いつの間にか数人の男子生徒が俺

 の周囲を取り囲んでいた。特に親しい友人でもないと思うが――要するに、男の人数が足

 りないらしい。

  ――興味ない

  余程振り返ってそう答えようかと思った瞬間である。

 「……ああ、ダメダメ、そいつはそういうことに全然興味ないから! 女の子に関心ない

 の。誘うんだったら別のヤツにした方がいいよ。例えば、俺とかさぁ!」

  …意外なところから助け舟が出た。俺の性質を多少は理解している――まあ、親友と呼

 んでも差し障りのない間柄の学友だ。

 「あれ、どうして? 智行、女苦手だったっけ?」

 「うう〜ん、お前等が考えてるような意味とは微妙にニュアンス違うんだけどな。コイツ、

 そこら辺の女のコには魅力を感じらんない男なんだよ」

 「は? …何それ、どういう意味?」

 「んー、ま、簡単に言うとさ、子供の頃に女神サマのようなキレ〜イなお姉さんに出逢っ

 て恋しちゃって以来、他の女には興味が持てなくなっちまってるらしいのね。…比べちゃ

 うんでしょ、要するに」

 「へえ! 贅沢、って言うか……厄介な奴だなァ。…だけどその女神サマと特別どうこう

 なったわけじゃないんだろ? お前そんなこと言ってたら一生彼女出来ないじゃん」

  あぁ……うるさいな、人の頭上でべらべらと。

  ――大きなお世話なんだよ
              
 はた
  俺はお喋りな友人の頭を軽く叩くと、黒いスポーツバッグを抱え席を立った。

  ――別に女と付き合わなきゃ死ぬわけじゃない
                      
 なん
  本当に惹かれる女性でなければ、隣にいたって何の意味もありはしないのだ。
                                      
ひと
  俺は友人達の陽気な話し声を背に、独り教室を後にした。そう、本当に惹かれる相手で、

 なければ――…





    
‥‥‥***‥ * ‥***‥‥‥





  思い起こせば、あれはもう今から八年程前のことになるだろうか。十歳の誕生日を迎え

 て間もない頃、俺は、横浜の海の近くで一人の美しい少女と出逢った。

  …いや、“出逢った”という表現は正確なものではないだろう。少なくとも、俺と彼女
 
 わず
 は僅か挨拶程度の言葉すら交わしてはいない。


                
かみ  かぜ
  彼女はいつも独りだった。長い黒髪を微風に靡かせ、ただ何をするともなく海を眺めて
           
とし  はたち
 いることが多かった。年齢は二十歳ぐらいだろうか、清楚な印象の洋服に薄化粧の似合う

 少女だった。

  周囲の喧騒などまるで耳に入っていないかの如く、彼女の世界は蒼い静寂に包まれてい

 る。


            
とき         なに               
  初めて彼女を見かけた瞬間に余程気に懸かる何かがあったのだろう、俺は、その後も彼
     
 かよ
 女の元へと通った。とても美しい少女は必ず同じ場所に立ち、ただ悄然と目の前に広がる

 景色ばかりを眺めている。言葉を発することは一度もなかったが、時折その大きな黒い眸

 は物憂げに伏せられたり淡い涙に濡れたりした。
        
  とおちか   とし
  多分――俺はその十近くも年齢の離れた彼女に恋をしていたのだと思う。

  彼女の憂いが“恋心故”なのだと気付くのにそう時間はかからなかった。そして生意気

 にも自らの小さな胸に傷心を抱き、彼女の想い人はこの海で死んでしまったのだろうか、

 などと勝手な妄想を頭に思い巡らせていたのである。寂しい秋風が街並を包む、九月半ば

 の思い出だ。



  そんなある日、彼女がその白く伸びた足を音もなく滑らせ“ささやかな移動”をし始め

 た。ある時は近所の児童公園へ、またある時は、レストランや喫茶店の立ち並ぶ繁華街へ

 向かって。
   
  さき      みいだ              かよ
  その行き先には法則性が見出せず、下校途中に少女の元へと通っていた俺はしばしば彼
                        
            ・・・・
 女を見つけられぬこともあった。ただ、それでも後を尾けるうち――一つだけ、はっきり
 ・・・・・・
 と解ったこともあったのだ。
                      
さき
  彼女があの海から離れる時。その足の向かう方向には必ず一人の男がいた。彼女はその

 青年の姿を見る度に、遠くから薄く微笑んだり静かに涙を流したりする。

  この恋が彼女による一方的なものであることは誰の目にも明らかだった。青年は彼女と
  め                                 
  
 視線が合っても優しく微笑みかけることをしなかったし、一度などは、彼の肩に触れた彼
       
 
はら 
 女の手を冷たく払い除けもしたのだ。

  ――今にして思えば大人には大人の事情があったのだろうし、彼が彼女を受け入れぬの
  
 なに
 にも何か正当な理由があったのかも知れない。

  けれどあの頃の自分は子供だった。そして彼女に恋をしていた。当時の俺にとっての
 
 あく
 “悪”とは、紛れもなくその青年の方であったのだ。

  ある日、彼女の姿がないことを見届けた俺は彼の背に向かい小さな石を投げ付けた。彼
              
くや
 女が可哀相で、腹が立って、口惜しくて――その感情をぶつける対象が他に思い付けなか

 ったからだ。
 
 いて
  痛っ、という小さな声と共に男は後ろを振り返った。俺と目が合う。激しく睨み付けて

 いたから、俺が暴挙を働いた犯人であることは容易に察しが付いただろう。そして睨みな
                          
 め
 がら、俺は改めて目の前の男を観察した。赤く充血した双眸に腫れた痕の残る瞼、死人の
                  
かみ
 ように蒼褪めた肌の色、陰気に伸びた黒髪にうっすらと生えた不精髭――服装もどこかだ

 らしがなく、性格だって昏そうだ。間違ってもこんな大人にだけはなりたくない、と思わ

 せる程に不幸そうな風貌をした男だった。……彼女の趣味が解らない。

  次第に“こんな男に興味を抱く女がいるのだろうか”とまで考え始め、“それでは彼女
       
 なに
 はこいつの妹か何かなのかも知れないな”と想像した。――それこそ不粋な穿鑿以外の何

 物でもないのだが。

  男は足元に転がっている小石と俺とを見比べると何がおかしいのかクッと笑った。そし
                            
 わず
 てどうした理由からか俺に向かい小さく「…ごめんね」と呟き僅かに頭まで下げたのだ。
               
まとも
  その瞬間、俺はようやく彼が正常な人間ではないことを理解した。目の前の男が急に恐

 ろしくなり、慌ててその場から逃げ出した。

  それにしても――例え狂人とはいえ、見ず知らずの子供に石をぶつけられた彼は一体ど

 んな心地がしただろう。思えば、俺も随分と酷いことをしたものだ。





    
**********




         
 いだ
  そんな記憶を胸に抱きつつ、一九八六年の五月に俺は横浜へと小旅行に出掛けた。結局
            
                          
 あの男に石をぶつけた数日後、俺は東京へと引っ越す運命にあったので、彼女のその後を

 知ることも出来なかったのだ。
    
 さいげつ
  八年の歳月は子供だった俺を大人に変えた。恐らくは――懐かしいはずのあの見慣れた
                
  いくばく
 横浜の風景も、また、同時に人の心も幾許かの変化を遂げたことだろう。

  宛のない呑気な一人旅。俺は、自らの初恋に微苦笑を浮かべながら思い出の海へと足を

 延ばしたのだった。

  するとそこには――

  何ということだろう、“彼女”が立っていたのだ。八年前と同じ位置に、同じ恰好で。

 いや――

  変わっていないのはそれだけではなかった。
                   
ふく                    ・
  今の時代から見れば微妙に時代遅れの洋服を纏い――考えてみれば、あの頃も彼女は必
 ・・・・・・・・・・・・
 ずこれと同じ服を着ていた。何故不自然に思わなかったのだろう。無意識下で彼女のこと

 を――“天使”だとでも信じていたせいなのか。

  …しかし実際こうなると、彼女はもう既にこの世のものではないのだった。八年という
       
いま                              ・・・
 長い時を経た現在なら解る、彼女は大人になった俺の目の前に在って、それでも尚少女の
 ・・・・・・・               
 なん
 ままなのだから。どれ程若く見える女であろうと、何の変化も見せずに十年の時を過ごす

 ことなど出来はしない。



  酷く懐かしいような、少し恐ろしいような不可思議な感情で彼女の様子を見守っている
            
かぜ
 と、またもや長い黒髪を微風にそよがせふらふらと、細い足が公園へと向かい歩き始めた。

  まさか。しかし半ば確信を抱きながら、その足痕を辿ってみると――

  果たして“あの男”もそこに立っていたのだった。だがこちらは驚く程に様子が変わっ

 ている。“同じ人物であるはずだ”という先入観を持って見なければ、この男が十年前の

 狂人であるとは容易に気付けはしないだろう。

  三十過ぎぐらいに見える穏やかな気を纏った青年は、酷く清潔な様相で園内を散策して
                               
 なん
 いた。当然不精髭も生えてはおらず、髪も陰気に伸びてはいない。…何だ、見ればなかな

 かいい男だったんじゃないか、というのが率直な感想だった。ハンサムと称するにはいさ

 さか地味である気はするが――それでも、文学系の薫りのするその容貌は見る者に不快な
          
 
 印象を与えるものでは決してない。スケッチブックか詩集でも持っていて欲しいと思わせ

 るその華奢な指先には、大きなケーキの箱が握られている。
                       
 
  ただ持っているものとは不似合いに、どこか昏い眸をしているのが気になった。瞼こそ

 腫れてはいないが、きっかけさえ与えてやればいくらでも涙を流すことが出来そうだ。
       
 した          しんりょく いろ
  暖かな太陽の下、青年は白いシャツに深緑の影を映しながらベンチの一つに腰掛ける。
                                   
  だんせい
 その直後、少し離れた場所に何気なく佇んでいた俺の耳の中へ、切なくも哀しい男声が流

 れ込んできたのだ。
                                   
  りょうこ
 「――あの日一日を君の為だけに使えたならどんなにか良かったろう。ごめん、良子。本

 当にごめんよ……」

  ケーキの箱に軽く手を触れ、男はそっと目を伏せた。涙の姿こそ見せはしないが、彼が
 ・・・・・・・・・・・・
 泣いているであろうことは最早疑いようのない事実だった。

  そんな光景を見ているうちに――自分は少しロマンティストに過ぎるのかも知れないが

 ――今まで見てきたものの事情が、朧気ながらも理解出来てきたのだ。

 『ありがとう』
                            
 そそ
  青年の横に立っていた彼女が、身を屈めて彼の耳元に囁きを注ぐ。そして大きな双眸を

 すっと細めると、少女は彼の唇に自らの唇を押し当てたのだった。

 『――…大好きよ……』
 
 なん                   とき
  何の因果だか解らないが――八年という長い歳月をかけ、自分が大変な悲劇を目の当た

 りにしているのだと気付いた。一体どんな神の悪戯が、愛し合う二人をこのような状況へ

 と追い込んでしまったのだろう。
                 
 はたち
  彼女は大人の目から見てもやはり二十歳そこそこにしか見えなかった。これ程若くして
 
いのち
 生命を落とした理由というのは、重度の病気か事故なのだろうか?

  凡そ三十分程の間そうしていただろう、やがて男はベンチを立った。腕時計を暫く眺め、

 小さな溜め息を残しつつ園内を歩き去ってゆく。ケーキの箱はベンチの上に置かれたまま
              
 なに
 だった。持って帰らぬのには、何か事情があるのだろう。
  
  けいすけ
 『……敬介さん……』
                     
 
  俺の背後で呟くような声が聞こえた。少女の眸には、青年の姿しか映ってはいなかった。


                      
アスファルト
  俺はディバックを肩に掛け、一心不乱に渇いた地面を蹴り続けていた。視界の端に映る

 風景が流れるように変わってゆく。あの男はどっちに向かっていったのだったか――俺は、

 もう一度彼に会って言わなければならないことがあるのだ。

  八年前、青年がボロボロの状態で街を歩いていたのは恋人を失った故のことだったに違

 いない。再会してみてそれがよく解った、彼はどちらかと言えば水準よりも清潔なイメー

 ジの強く残る人間だ。

  ――謝らなければならない、と思った。自分は何故彼に向かって石など投げ付けてしま

 ったのか、何が何でも謝りたいと思った。

  暫く走り、幸運な俺は白いシャツに包まれた薄い背中を見つける。いつの間に立ち寄っ
     
さっき
 たものか先刻は手にしていなかったブックセンターの紙袋を抱えてはいたが――間違いな

 い、あの男だ!

  しかし同時に、俺は人波の中で茫然と立ち尽くしてしまった。どうしよう、彼を呼び止
  
 すべ
 める術がない。まさかまた石を投げ付けるわけにもいかない。
    
こう    あいだ
  俺が躊躇している間にも、青年は人混みに向かってどこか違う場所へ歩き去ろうとして
     
 のが
 いる。今を逃せば、恐らくもう二度と逢うことは出来ないだろう。

  その時、先程少女が呟いた最後の科白がふっと耳に甦った。…実は少し名前の正確さに

 自信がない。もしかしたら、あれは彼の名ではなかったのかも知れない。
              
 すべ
  けれど俺には彼を呼び止める術が他に思い付かなかったのだ。――仕方ない。

 「あの、ちょっとあんた――…ケイスケさんっ!」

 「――――…」

  すると祈りが天に通じたか、青年はぴたと足を止めこちら側を振り返った。やった、と

 右拳に力を込めると同時、さて、八年前に犯した我が罪をどう説明したものだろうと暫し

 悩む。

 「あの、実は俺…! 昔あんたに向かって、その……」

  ああ、何故人は肝心な時に限って巧く言葉を選べなくなってしまうのだろう。“とにか

 く自分は過去に彼と関わった人間である”ことを伝えたいのだが、何から説明すれば良い

 のか解らない。そもそも――この青年には恋人の姿さえろくに見えてはいないのだ。俺の
        
 はな
 行動の理由すら、話して理解が得られるかどうか。

  そんなことを考えていたら、目の前の男は誠実そうな双眸を心底驚いたように見開いた。

 「――…君……今、何て……」

 「…え? えーと、だから、俺が昔、石を……」

 「――――」

  すると青年は瞼を閉じて、ゆっくりと首を左右に振った。「そんなはず、…ない……」
                   
えみ
 ――言い聞かせるよう低く呟き、自嘲の苦笑を口元に浮かべる。
       
 しか
  俺は一瞬顔を顰めた。何が「そんなはずはない」と言うのか。俺が石をぶつけたことか

 ?

  けれど今、俺の目の前にいる男が八年前の被害者であることには相違ない。投げた本人

 がそう言っているのだ。

  なのに男は俺に向かって薄く微笑った。

 「――…ごめんね、多分それ……人違いじゃないかな……?」と。

  そして俺の懺悔を聞くことすらせず、小さく首を傾げると再び雑踏の中へと姿を消して

 しまったのだった。
   
 なに
  俺は何かおかしなことを言っただろうか、彼にあんな切なげな表情をさせるような言葉

 を発しただろうか、いや――俺はまだ何も言ってはいない。あれでは俺が何者であるのか

 さえ彼には理解が出来なかったはずだ。

  だが俺は彼の後を追わなかった。……追えなかった。三十過ぎ――いや、八年前に三十

 前に見えたのだから今三十過ぎだとすると計算が合わないので本当はもう少し年上なのか

 も知れないが――の、とにかく大の大人が、あんなにまでも純粋そうな、清廉な微笑を見

 せたことに少なからず動揺の念を憶えてしまったからだ。

  それでいて、彼の微笑には底知れぬ憂いと哀しみが含まれていた。…一体どういう人生

 を歩んできた人物なのだろう。

  俺は茫然とした気分のまま、大した宛もなくぶらぶらと先の公園まで戻った。恋人の背

 を追わず見送った少女の姿も、既に園内から消えている。

  しかし――

  ケーキの箱を置き去りにしたベンチの上には、代わる一人の男が坐り込んでいた。彼の
 
 眸は、じっとその大きな箱の上蓋を無言で見下ろし続けている。

  やがて短い嘆息を洩らしたようだった。そして快晴の空模様とは裏腹に、彼の表情もま

 た今の男と同様に昏く沈み込んでいることに気付かされる。

  男は長い足をすっと伸ばすと、「五月……二十四日…――」と小さく洩らし、ケーキの

 箱を乗せた木製のベンチを後にした。

  癖の強い髪と彫りの深い顔立ちが印象的なその男の痩せた頬は、先程の男と同種の“見

 えない涙”によって、淡く濡れているようだった。





    
**********




                
 なん
  自分が見たあの長いドラマは一体何であったのか。
       
  だんじょ
  結局あの三人の男女には二度と会えぬまま俺は三日間の小旅行を終えた。そして横浜の

 海と悲恋というものは何と相性が良いのだろう、などと柄にもないことを考えながら帰り

 の列車に乗り込んだのである。

  俺は天使の幻想を追うことをやめ、ただ時折彼等のことを思い出しては、それぞれが幸

 せであってくれるように祈りを捧ぐことにした。

  それでいい。あれらはきっと不粋な興味や関心から他人が突き崩してはならない世界に

 違いないのだから。



  そうして時が過ぎ、俺にもようやく“運命の出逢い”と呼べるものが訪れた。愛らしい
    
こえ
 外見や声質とは裏腹に知的好奇心の強く弁の立つ少女だったが、それでも一生涯かけて守

 りたい対象であることには変わりない。
       
 しな     
  そして彼女の撓やかな肩を抱くその度に、俺はふと自らの淡い初恋の記憶と共に例の青

 年を思い浮かべるのだ。

 “もしこの腕の中に眠る女が自分の元から去ったなら一体俺はどんな心地がするだろう”

 と。





    
‥‥*‥‥




                   
いほう 
きし             こい
  俺がその知的好奇心の強い彼女から『異邦の騎士』というタイトルの壮大な恋愛物語を
                 
 

 勧められたのは、それから凡そ、二年後のことである――。











これは薄汚れててボロボロの石岡さんと
そんな彼を見守ることしか出来ない御手洗さんが書きたかったんですねー。
条件はクリアしているので差程駄作ではない気がするんですけど……
それにしても私つくづく好きなんだなぁと思う。“敬×良”。




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