カッコイイ コスチュームに 光線銃 引っ提げて いつか テレビで観たのと同じ 人知れず 闘う戦士 ……夢だね 憧れたのは “無敵のヒーロー”だったのに 俺は踏み躙られ 殴られ ようやく悟ったんだ そんなものは 存在しないのだと そして 現実は見せ付ける 運命の 惨酷さを 俺の目の前 邪心に充ちた微笑を浮かべ けん あいつが剣を振り翳す こうしてると思い出すよな? 子供の頃にお前とやった ヒーローごっこ…… ぼ 暈やけた視界が映し出す 親友の姿をした魔物 莫迦な俺 敵に背を向けて 痛みに声を上げて もう何も 考えたくなかった 薄れる意識が捕らえたものは あいつの悲鳴と 仲間の声 “ヒーロー失格”? だけど俺 人間だぜ……? |