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 神話の中の美青年
      
 たお
 金色の巻毛 嫋やかに
    
 
 潤む両の眸 伏せたまま

 薔薇の唇 妖しの微笑

 自分の姿に 恋い焦がれ

 水仙の花に身を変えた 
――ナルキッソス



 自己陶酔 ……愚か者



 そうだろうか

 だって彼は 本当に美しかったのだから

 彼の行為を非難することは

 彼の美意識までも否定することになりはしないか



 ああ…… そうだよ

 僕には分かる 彼の想い 彼の苦しみ

 この美しい少年を 鏡の中に見つける度に……



 近付いたって 抱き締めることも出来ない
       
 ナルキッソス ナルキッソス
 そう 水に映った青年が 彼から擦り抜けてしまったように

 ……このまま どうすることも出来ない

 花に身を変えたナルキッソス
―― 貴方は幸せだね

 鏡に虚しく口吻けて 涙を流す静かな夜

 僕は…… そう思う……